カーフィルム施工直後から一ヶ月にかけて、水泡の変化は段階的に進行します。読者が最も不安に感じるのは、時間が経っても泡が消えないように見える期間ですが、経過を知っていれば安心して見守ることができます。
施工直後から一日目までは、水泡が最も目立つ状態です。フィルムを圧着する際に使用した施工液が内部に残っており、液体の屈折によってガラス面全体が白っぽく曇るように見えることがあります。これは異常ではなく、ほぼすべての施工で見られる初期現象です。
二日目から三日目になると、端から中心部に向かって水分が抜け始め、目視できる大きな水泡が徐々に小さくなっていきます。この時点でもまだ残っている泡に対して過度に心配する必要はありません。日中に日光が当たることで乾燥が促進され、夜間に温度が下がることで再凝縮することもあるため、短期的な変化に一喜一憂しないことが大切です。
五日目から一週間後になると、ほとんどの水分が抜けていき、泡の数も減少します。この段階では遠目で見たときに違和感がなくなり、車内から見ても視界がクリアになってきます。微細な泡が残っていることもありますが、通常の使用には問題がなく、自然乾燥を継続すれば問題ありません。
十日から二週間が経過すると、点状の水泡がわずかに見える程度になり、施工直後に比べると格段に仕上がりが安定します。ここで不安を感じて施工店へ問い合わせる方もいますが、この段階でもまだ「正常」と判断される範囲内です。
三週間から一ヶ月が経過すると、ほとんどの施工では水泡は完全に消え、フィルムとガラスが一体化したような仕上がりになります。この頃にはフィルム本来の断熱効果や紫外線カット機能も最大限に発揮され、見た目も性能面でも理想的な状態になります。
このように、施工から時間の経過に伴い水泡は確実に変化します。下記に時系列での変化を整理します。
経過日数 |
状態の変化 |
当日〜1日目 |
全体が白っぽく曇り、泡が多く残る |
2〜3日目 |
大きな泡が徐々に縮小し始める |
5〜7日目 |
泡の数が減少し、見た目も安定し始める |
10〜14日目 |
点状の泡のみが残り、不安を感じやすい時期 |
3〜4週間 |
完全に水泡が消え、仕上がりが定着する |
焦らず正しく観察することが、安心に繋がります。